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プラントの意味とは?4つの種類と作業内容5選

2023年05月26日

「建設業界で聞くプラントって何を指す言葉?」
「どんな仕事をするか教えてほしい!」
そう悩んでいる方も多いでしょう。

そこで今回はプラントの意味と具体的な作業内容について解説します。
プラントに興味のある方は本記事をぜひ参考にしてください。

プラントの意味とは?4つの種類と作業内容5選

プラントの意味とは?

プラントとは物やエネルギーをうみだすために構成される設備の総称です。
英語では「plant」と書き、植物・設備・工場などと訳されます。
一般的には植物で使われるシーンは多いですが、今回は主に設備と認識してもらって良いでしょう。

プラントは複数の設備が組み合わさった建物です。
貯蔵設備・生産設備・点検管理設備などの設備一式を意味しているのも事実。
工場夜景で有名な四日市コンビナートや川崎コンビナートは、プラントの代表例と言えます。
複数の設備を連結させる複雑な配管や部品がライトアップされ、多くの人を魅了する夜景がうまれるのです。

プラントと工場の違いとは?

プラントと工場は混同されやすいですが、両者の意味は異なります。
その大きな違いは有する設備数の違いです。

工場はあくまで設備1つを意味する言葉。
前述の例で言うと、ある敷地に生産設備しかなければ生産設備工場となります。

一方、プラントは複数の設備が存在する際、ひとまとめにするシーンで使われるのです。
2つの言葉を使い分ける場合、設備の数に注目しておきましょう。

プラント4つの種類

ここからはプラントの種類について解説します。
以前まではほぼ分類されていませんでしたが、時代の変化によって細かく分けられはじめました。

製品・産業系プラント

製品・産業系プラントはものづくりまたは加工がメインのプラントです。
具体的には食品・プラスチック・ゴム・医薬品などが該当します。
家電製品の重要なパーツや日々口にするものまで、幅広く製造しているのが特徴です。

化学系プラント

化学系プラントでは化学製品を生成していきます。
主に有機化学プラントと無機化学プラントの2種類に分類されるのも事実です。

有機化学プラントで最も代表的なのは石油化学系プラント。
プラスチックの原料・石油・天然ガス・ゴムの原料などが該当します。

無機化学プラントで代表されるのはアンモニア工業プラントやソーダ工業プラントです。
具体的には塩素・水素・肥料・カセイソーダなどが該当します。

エネルギー系プラント

エネルギー系プラントは電力を作り出すプラントです。
原子力・火力・水力発電所と言えばイメージしやすいかもしれません。

近年は化石エネルギーを使わない再生可能エネルギーが注目されています。
太陽光や風力などが該当し、世界的に活用が推進されているのも事実です。

環境系プラント

環境系プラントは資源の再利用が目的のプラントです。
廃棄されたプラスチックやタイヤ、下水などを処理して再利用を図ります。

現在は地球環境への配慮に対する意識が強まっており、世界全体で再資源化の動きが活発化しています。
今後最も注目される可能性が高いプラントと言えるでしょう。

プラントの作業内容5選

最後にプラントの作業内容について解説します。
作業内容を把握し、実際の工程をイメージしていきましょう。

プランニング

まずはじめに行うのはプランニングです。
実際の作業へ取り掛かるための土台づくりとなります。

具体的には疑問点のヒアリング・日程調整・計画書作成などを行っていきます。
土台づくりだけあり、当工程は全作業内容の中でもとくに重要なステップ。
時間をかけて丁寧に取り組んでいきましょう。

設計

設計には基本設計と詳細設計があり、まず取りかかるのは基本設計です。
基本設計は作業の全体像を組み立てる工程となります。
想定される作業効率やフローシートの作成などを実施。

基本設計が完了したら詳細設計です。
詳細設計は基本設計の内容をさらに落とし込むフェーズ。
配管・電気設備・回転機械などの細かい設計を行っていきます。

調達

調達は買い付けまたは発注と呼ばれる場合もあります。
建設に必要な部品や資材を準備する段階です。

メインの価格交渉だけでなく、納期・支払い時期・支払い方法などの交渉も行うのが特徴。
場合によっては海外へ出向いて交渉するケースもあります。

建設

必要な資材や部品が揃ったらいよいよ建設の開始です。
工事は危険な作業が伴うため、リスク管理体制を事前に整えておきましょう。

建設が終了したら試運転をし、問題やトラブルがなければ引き渡して終了です。

まとめ

プラントとは生産設備・貯蔵設備・点検管理設備などの設備一式を意味する言葉です。
中身を紐解くと、製品・化学・エネルギー・環境系プラントの4種類に分かれています。
実際の作業内容は5つの工程から成り立っており、まずは最初のステップであるプランニングを丁寧に行っていきましょう。
土台がしっかりと出来上がれば、後の作業はスムーズに進みます。

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