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現場監督になるにはどうすれば良い?

2023年03月29日

建築や工事などの現場を監理する現場監督という仕事があります。
多くの人がその名を聞いたことがあるでしょうが、現場監督とはどんな仕事なのか、どのような人が任されているのか、特定の技術や資格は必要となるのか、知る人は少ないのではないでしょうか。

現場監督になるにはどのような条件があるのか、資格や知識や技術について説明しています。

現場監督になるにはどうすれば良い?

現場監督になりたい

建築や道路工事の現場には現場監督と呼ばれる人がいます。
現場監督とはスポーツや映画の監督のように人々をまとめて、みんなで目標に向かって引率する仕事です。監督という言葉に憧れを持つ人も多いのではないでしょうか。

現場監督の仕事は、さまざまな工事現場でマネジメントを担い、進捗管理、使用する材料や工事方法による完成した建築物の品質の確保、そして工事中の騒音や粉じんを出さないなどの環境と安全を守りながら、それぞれの作業がスムーズに流れるように進める責任者です。

監督がいる現場とは、個人宅やマンションなどの住居や、商業施設やオフィスビルなど大規模建築の建設現場と、橋梁やトンネル、道路など公共の設備を築く土木工事があり、それぞれの現場に現場監督がいて、一人で複数の現場を担当することもあります。

それでは現場監督に必要なスキルとはどのようなものか、また良い現場監督の条件について紹介していきます。

現場監督の仕事とは

現場監督とはどのような役割を持った人なのでしょうか。
実際の作業に加わることはなく、主な仕事は工事全般のマネジメントで、それは工程、費用、品質、安全の管理です。
工程とは全体のスケジュールを立てて、部材や工事に必要な機材と車両などを手配すること、作業者への仕事の依頼と、工事の進捗に応じた調整をします。

費用とは建物の材料費、作業者の人件費、工事機材費など工事にかかる経費で、すべてが予算内に工事が完了するようにマネジメントします。
品質とは、完成した工事や建築物が定められた基準以上の品質を持つということですが、工事に用いる部材が、定められた品質を持っていること、規定された作業手順を用いて、寸法、強度、機能が定められた基準を満足するように進めることを指します。

安全とは工事中の事故を防ぎ、作業者の安全を確保するのはもちろん、工事現場周辺に影響を及ぼす騒音を立てることや、汚水、粉じん、火花などが飛び散ることの無いように安全と環境に留意します。

現場監督に求められるものは

現場監督は、多くの管理業務を担当します。担当する現場の工事や作業が滞りなく期限内に収めるために、現場監督はすべての工程の作業に関する知識を持ち、的確な指示を出すことが求められます。

また工事に関わる職人や搬入業者とたちと設計者や施主との信頼関係を築くことも大切です。
工事では、それぞれの作業はその工程に適切な技術を持つ作業者や業者によって進められますが、現場監督はそれぞれの作業者とコミュケーションをとりながら、作業内容を正確に理解してもらい誤解や確認不足による事故や作業の間違いを防ぎます。

悪天候などの不可抗力や、現場と設計図に相違があるとき、また手配した部材の納期遅れや品違いなど、いろいろな要因で工事に遅れが生じることは往々にして発生します。
それに対処することが不可欠です。工程の変更や設計変更にも臨機応変に対応する能力も求められます。

的確な指示を出すことはもちろん、それぞれの現場の意見を聴くなど工事に携わる人々と良好なコミュニケーションをとり、工程の進捗を管理して予定通りに工事が完了する技量が求められます。

資格は必要なのか

建築、土木の現場をマネージメントする仕事ですので、現場監督は建築、土木関連の難しい資格が必要だと思われるでしょう、しかしそうではありません。

現場監督は施工会社や施主から任命されますが、担当する現場に関する知識と経験によって配属されます。求人広告では未経験も可となっている事例もあります。

しかしながら、建築に関する資格は持っていると有効で、主任技術者や監理技術者の任命が必要な現場では、現場監督がそれらを務めることが多くあります。主任技術者や監理技術者には現場により必要とされる施工管理技士の資格があればより役に立ちます。

施工管理技士の資格には以下の7種があります。

1 建築施工管理技士:建築現場の作業全般の管理
2 電気工事施工管理技士:電気設備工事を管理する、電気工事士とは別
3 土木施工管理技士:土木工事に関する全般の管理を行う
4 管工事施工管理技士:空調設備やガス配管の施工管理
5 造園施工管理技士:造園、公園工事や緑化事業を管理
6 建設機械施工管理技士:建設機械を使う工事でその指導や管理
7 通信工事施工管理技士:情報通信設備に関係する工事の管理

これらの現場では、それぞれの現場に適応する施工管理技士の資格が主任技術者や監理技術者、現場監督に求められます。

また、建築士の資格所有者は一定水準以上の施工技術があるとみなされて、主任技術者や管理技術者の資格を満たしています。

現場監督に必要な能力とは

ここまで述べてきたように、現場監督に必要な能力とは、担当する現場のすべての工程についての知識があり工期に沿って各作業を進める指導力と、工事に関わるすべての人たちと充分にコミュニケーションが取れる協調性、工程の遅延やトラブルが起きても指定された納期で完了できるよう臨機応変に対応する能力。

そしてそれらを並行してこなす知識と能力が求められます。

現場監督になろう

建築現場における様々な工事現場の知識は、多岐にわたり短期間ではとてもすべてを習得することはできず、長い時間の勉強と現場での経験が必要ですが、コミュニケーション力に自信がある方や工程管理に長けている人は現場監督になることも不可能ではありません。

工事のすべてを取り仕切る現場監督を目指してみませんか?

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