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現場監督に必要な能力とは

2023年03月30日

現場監督という言葉を知らない人はいないでしょうが、建築に携わる人でなければ実際にどのような仕事をしているのか知る人は少ないでしょう。
現場監督とはどんな仕事なのか、どのような人がその役割を担っているのか、資格が必要なのか、などについて説明しています。

現場監督に必要な能力とは

現場監督とは

現場監督は、建築などのさまざまな工事現場で全体のマネジメントを担い、予算、納期、品質そして安全を守りながら、それぞれの作業がスムーズに進むように取り仕切る責任者です。

現場とは、個人住宅をはじめマンション、商業施設やオフィスビルなど高層建築をはじめとして、道路、橋梁、トンネルなどを築く土木工事などがあり、それぞれの工事によって工事の内容は異なりますが、それぞれの現場に責任者として現場監督が置かれます。

現場監督に求められるスキルはどのようなものか、また良い現場監督の条件について紹介していきます。

現場監督の仕事

現場監督は、実際の作業に加わることはなく、主な仕事は工程、品質、安全、原価の管理です。
「工程」は定められた納期に対しそれぞれの作業のスケジュールを立て、部材の手配、作業者(職人)への依頼と進捗に応じた調整をします。

「品質」は建築物が質の高いものとなるように各工程の中で定められた材料を用いているか、寸法、強度、機能が定められているか管理を行います。
「安全」は工事中の作業者の安全を確保するのはもちろん、工事現場周辺の環境や安全にも配慮します。

「原価」は建物の材料費、作業者の人件費、工事機材費など工事にかかる費用が予算内に工事が完了するようにマネジメントします。

現場監督に求められるものは

現場監督は、担当する現場の工事や作業がスムーズに進められるように多くの管理業務を担当します。
現場監督はそれぞれの工程の作業内容の知識を持ち、的確な指示を出すことが求められます。そして作業に携わる人たちとの信頼関係を築くことも大切です。

工事では、それぞれの作業はそのスキルを持つ適切な作業者によって進められますが、現場監督はそれぞれの作業者とコミュケーションをとりながら、作業内容を正確に伝えて理解してもらうことが大切で誤解や確認不足による作業ミスや事故を防ぎます。

天候などの不可抗力や、現場と設計図に相違がある、手配した部材の納期遅れや品違いによる再手配など、いろいろな要因で工事に遅れが生じることは往々にして発生しそれに対処することが不可欠です。

また工事の途中で施主の要望を新たに取り入れるなど、工程の変更にも臨機応変に対応する能力も求められます。
工程に沿って作業者に的確な指示を出すが、それは一方通行にならず作業者と良くコミュニケーションをとり、工程の進捗に臨機応変に対応し予定通りに工事が遂行できるように管理する技量が求められます。

現場監督の資格

建築、土木の現場を監理する仕事なので、現場監督は難しい資格が必要なのでは?と思われがちですが、必ずしもそうではありません。

現場監督は施工を取りまとめる会社から任命されますが、担当する現場に関する知識と経験があれば任命されることがありまし、建築関連の求人では未経験でも応募可能となっている会社もあります。

もちろん建築に関する資格は持っているにこしたことは有りませんし、主任技術者や監理技術者を置かなければならない現場では現場監督がそれらを務めることが多く、主任技術者や監理技術者に必要とされる施工管理技士の資格があればより役に立ちます。

施工管理技士には以下の7種の資格があります。

1,建築施工管理技士:建築現場の管理
2、電気工事施工管理技士:照明や電気配線などの電気設備工事を管理
3,土木施工管理技士:土木工事の管理
4,管工事施工管理技士:空調設備やガス配管も管理
5,造園施工管理技士:公園工事や緑化事業の管理
6,建設機械施工管理技士:建設機械を用いた現場で指導や管理
7,通信工事施工管理技士:電話やインターネットなど情報通信設備に関係する工事を管理

それぞれの現場に適応する施工管理技士の資格が現場監督に求められます。
また、建築士の資格所有者は一定水準以上の施工技術があると認められ、主任技術者、管理技術者の資格を満たすものとして扱われます。

現場監督に必要な能力とは

ここまでお話してきたように、現場監督は担当する現場のすべての工程の知識があり、スケジュール通りに工程を進める指導力と、作業者や施主、施工会社、工事現場周辺の住民などと充分にコミュニケーションが取れる協調性と、遅れやトラブルが起きても完了に向けて臨機応変に工程を組みなおす対応力。

そしてそれらの複数の業務を並行してこなす能力が求められます。

現場監督になろう

建築現場における様々な工事現場の知識は、一朝一夕には身に着けることはできませんが、工程を管理する力、コミュニケーション力に自信がある方は、仕事に対する情熱があれば現場監督になることも不可能ではありません。

あなたが関わった工事は数十年後の将来までそこに建ち続けます。そんな工事を取り仕切る現場監督を目指してみませんか?

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