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土木施工管理技士はどんな仕事?仕事内容や1日の流れ、資格を取得する方法について解説!

2023年10月13日

建設や土木の分野では、さまざまな資格を持った人が働いています。

土木施工管理技士もそうした資格の一つで国家資格です。

主に土木工事の施工管理を担っています。

今回は土木施工管理技士の資格の種類や仕事内容、仕事としてきついところ、資格を取得する方法などについて解説します。

土木施工管理技士はどんな仕事?仕事内容や1日の流れ、資格を取得する方法について解説!

土木施工管理技士とは?

この資格は国土交通省が所管する国家資格である施工管理技士の一つです。

資格の概要や種類について解説します。

資格の概要

土木施工管理技士の仕事は土木工事全般の施工管理です。

施工管理とは、工事に関するすべてのことを差配・管理する重要な仕事です。

工事現場の作業員に指示を出したり、工事の進捗状況を把握する現場監督よりも広い範囲の仕事を受け持ちます。

後ほど詳しく説明しますが、施工管理には作業の工程を管理する工程管理、工事の品質をチェックする品質管理、予算の管理、作業員の安全管理など幅広い内容が含まれます。

資格の種類

土木施工管理技士の資格は1級と2級があります。

1級の場合、土木工事の全ての仕事を管理できますので幅広い業務の施工管理を行えます。

一方、2級の場合は資格が土木・鋼構造物塗装・薬液注入の3つに分割されています。

試験に合格すると、合格した分野の主任技術者として施工管理に携わることができます。

小規模な工事現場であれば2級の保有者でも施工管理を行えますが、大規模な工事現場の場合は1級の資格保有者が居なければなりません。

仕事内容

土木施工管理技士の仕事は膨大です。

1つ目は工程管理で、作業がどの程度進んでいるかの確認や作業手順を定める仕事です。

工事には決められた工期があるので、その通りに進んでいるか確認しつつ作業を進めなければなりません。

2つ目は品質管理で、工事でつくるもの(工事目的物)が、設計された品質や規格を満たしているかチェックする仕事です。

作業の進捗スピードを見ながら、目的物の品質を維持するのは大変です。

3つ目は予算管理で、現場で使う費用をコントロールし、利益を確保するために重要な仕事です。

特に重要なのが原価管理です。

材料費や人件費、諸経費など工事にかかる費用の全てを把握し、利益が出せるよう調整します。

4つ目は安全管理で、現場で働く作業員が安全に働ける環境を整える仕事です。

機材点検や工法のチェック、現場作業員の健康状態の確認、作業前の危険予知などが安全管理に含まれます。

これらの仕事のほかにも、書類の処理や現場周辺の住民に対する説明といった業務も施工管理技士が行う仕事です。

仕事の流れ

大まかな仕事内容が把握できたところで、1日の仕事の流れを見てみましょう。

朝7:00出勤を例として解説します。

出勤してすぐに行うのが朝礼です。

朝礼では工事内容やスケジュールの説明、安全確認、危険個所についての認識の共有が行われます。

工事が始まったら現場の巡回をスタートさせます。

作業の進捗状況の確認や職人さんへの指示、記録用の現場写真の撮影などを行います。

作業状況を見つつ、関係各所と打ち合わせを行います。

職人さん、クライアント、出入りしている業者、行政の担当者など工事に携わる多くの人と打ちあわせを行って情報共有や連携を図っていきます。

これらの仕事の合間に昼休憩を取ります。

現場での仕事が一段落したら、事務所に戻ってデスクワークを行います。

デスクワークでは施工計画書や施工図、請求書、報告書などの作成、原価計算、写真整理、打ち合わせ関係資料の作成、必要な資材の発注を行います。

土木施工管理技士のきついところは?

土木施工管理技士の仕事は多岐にわたるため、「きつい」と言われることがあります。

その理由として、仕事が忙しいことや人間関係が大変なこと、責任が重大であること、出張や転勤が多いことなどがあげられます。

仕事の忙しさは先ほどの1日の流れを見てわかる通りで、かなりのハードスケジュールです。

しっかりとやることを整理していないと、いつまでたっても仕事が終わらず残業続きになってしまうでしょう。

多くの人と打ち合わせしなければならない立場ですので、人間関係に気を使います。

作業員やクライアント、上司、下請けなど気を遣う相手が多く気疲れしてしまうかもしれません。

工事についての差配を行う立場であるため責任重大で、大きなストレスにさらされるのもきつい理由の一つです。

そして、仕事場が全国各地にあるため出張や転勤が多くなり、一つの場所に腰を据えて仕事をするのが困難というきつさもあります。

土木施工管理技士の受験資格

受験資格は満17歳以上で一定の実務経験を有していることで学歴は不問です。

ただし、卒業・修了した学校によって必要な実務経験年数が異なります。

2024年度以降は、実務経験の条件が緩和されますので従来よりも受験しやすくなるでしょう。

まとめ

今回は土木施工管理技士の資格概要や仕事内容、きついと言われる理由などについて解説してきました。

幅広い業務を担当するため、ストレスが大きい仕事ですが、それだけ成長するチャンスがあるともいえます。

土木工事の業界でやりがいを求める人であれば、チャレンジしてもよい仕事ではないでしょうか。

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