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工事現場に警備員がいるのはなぜ?仕事内容から雇用する際の注意点を解説

2023年09月27日

工事中の道路や建物などの現場付近で、旗などを持って車や歩行者の交通誘導を行っている警備員を見かけることがあります。

こうした警備員にはどのような役目があるのでしょうか。
また具体的にはどのような業務を行っているのでしょうか。

この記事では工事現場の警備員の役目や具体的な仕事内容、雇用する際の注意点などについて詳しく解説します。

工事現場などで働く人は、ぜひご参考にしてください。

工事現場に警備員がいるのはなぜ?仕事内容から雇用する際の注意点を解説

工事現場の警備員とは

工事現場での警備員の仕事内容は、工事現場の付近を行き来する特殊車両や、大型ダンプやトラック、重機などの出入りの交通整理を行い、事故が起こらないように安全管理をすることです。

工事が安全・円滑に進むように、常に注意を払って、交通誘導を行い、工事車両や一般車両、自転車、歩行者などの安全をはかるのが役目となります。

多少人件費はかかりますが、工事現場で安全に工事を進めるために、警備員を配置することは大切です。

夜間に工事作業が行われることもあるので、工事現場の警備員は、夜勤で働くこともあります。

そのほかにも、道路の清掃をしたり、簡単な者であれば作業員の仕事を手伝ったりすることもあります。

工事現場の警備員の仕事は引く手あまたですが、人手不足となっているのが現実のようです。

工事現場の警備員の4つの業務

交通誘導警備の業務は、曜日や時間帯、天候などの状況によっても違ってきますが、
基本的には以下の4つです。

1.通行止め

通行止めの看板を設置し、工事などのため完全に通行止めになった道路に侵入してくる車などに迂回路の説明をします。
コミュニケーション力やスムーズな誘導がカギです。

2.片側交互通行

片側道路が工事のため、車両同士のすれ違いができない場合、警備員が交通規制を行い、片側で交互に通行させるようにすることです。

信号機が設置されていれば、その信号に従えば特に問題はありません。
しかし、信号機がない場合は警備員が交通量を把握するとともに、作業員への配慮も行う必要があります。

3.幅寄せ

複数車線の道路で、車線変更を誘導することです。
遠くにいる車からでもよくわかるように、大きな動作で合図をする必要があります。

4.徐行指示

工事のため道幅が狭くなった道路を徐行通行する車両や歩行者の誘導をします。

工事現場の警備員はなぜ必要か

工事現場に警備員を配置するのはなぜでしょうか。
配置する理由を順番に解説します。

1.自治体の定めによる

各自治体の条例や要項の定めにより、道路工事をする際は、管轄の警察署から「道路使用許可」を受ける必要があります。

あわせて、自治体によっては、工事現場に警備員を配置することが義務付けられている場合もありますので注意が必要です。

2.安全確保のため

工事現場は、重機や大型車両がひんぱんに出入りするため大変危険です。
工事作業員のみならず、周辺住民の安全のためにも安全確保は大切です。

例えば、通学路の近くの現場では、子供が飛び出したり侵入してきたりするおそれがあります。

3.トラブル防止のため

道路工事は、近隣の住民とのトラブルが絶えません。

作業員だけでは、近隣住民のクレームなどに対応するのは困難です。

そのため、警備員が作業員に代わって、近隣の住民への説明やクレーム対応などを行います。
警備員には、地域住民とのコミュニケーション窓口という役割もあります。

また、警備員を雇用していることは、信頼のおける工事会社の証しとも言えるでしょう。

工事現場の警備員を雇う際の注意点

警備会社などに所属する警備員を、工事現場に雇用する際には、契約書に書かれていない業務をさせてはいけません。

警備員は、本来は警備会社の従業員です。
そのため、業務の指示は、警備会社から行われるのが基本です。
解体業者などが、警備会社を通さずに、契約外の業務を直接警備員に指示するのは契約違反になります。

どうしてもやってもらいたい業務がある場合は、事前に警備会社の承認を得る必要があります。

契約外の仕事による事故の場合、保険がおりないこともあり、そのためトラブルになってしまうこともあるようです。

工事現場の警備員として働く条件

工事現場の警備員として働くためには以下の条件があります。

1.18歳以上の年齢であること

17歳以下の人は雇用できません。

2.責任能力があること

自己破産から復権していない人などは、雇用が不可です。

3.犯罪歴を持たないこと

犯罪歴がある人は、刑務所から出所して5年未満の場合は雇用できません。

4.反社会的勢力との関係がないこと

反社会的勢力に則したり、繋がりがあったりする人は雇用が不可です。

5.薬物やアルコール中毒者ではないこと

薬物やアルコール中毒者は警備員としては不適格です。

上記以外の18歳以上で犯罪や破産の経験がない人であれば、警備員として雇用することは可能ですし、外国人でも問題ありません。

まとめ

工事現場の作業が安全・円滑に進むためにも、警備員の役割は重要です。

工事作業者やトラック、重機などの安全のみならず、周辺の人々や一般車両の安全を確保する必要があります。

どうしても現場の作業員だけでは、目が届かなかったり、うまく対応できなかったりすることがあるでしょう。

そんな時、警備員なら工事現場周辺の人々とも、上手にコミュニケーションをとってもらえます。

多少人件費はかかりますが、工事の際の警備員の配置は怠らないようにしましょう。

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