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CADオペレーターとは?仕事内容やCAD設計士との違い、向いている人の特徴について解説!

2023年07月07日

建築現場や製造業の企業の求人で見かける「CADオペレーター」。
職業訓練の定番としても知られていますが、実際にはどのような仕事をするのでしょうか。

本記事ではCADオペレーターの仕事内容やCAD設計士との違い、CADオペレーターに向いている人の特徴、転職しやすい資格について解説します。

CADオペレーターとは?仕事内容やCAD設計士との違い、向いている人の特徴について解説!

CADオペレーターとは?

CADオペレーターとは、CADというツールを使って設計者のサポートをする仕事です。
CAD自体はさまざまな業界で使われますが、CADオペレーターの需要が多いのは建設業界です。
ここからは、CADの概要やCADオペレーターの業務内容について解説します。

CADとは何か

CADは「Computer-Aided Design)」の略称で、日本語ではコンピュータ支援設計と訳されます。

かつては手書きだった設計図をコンピュータで作成するために必要なソフトと考えるとわかりやすいかもしれません。

CADには2D CADと3D CADがあります。
平面的な図面を描くのが2D CAD、立体的な形状を描くのが3D CADです。

コンピュータを使ってさまざまな種類の設計図が書けるため、建築業や製造業でなくてはならない存在となっています。

CADオペレーターの仕事内容

CADオペレーターの仕事は設計士のサポート(設計補助)です。

主な仕事はCADを使って建築物や設備の正確な図面を描くことです。
設計士の手書き図面をCAD上にトレースしたり、設計者の指示やラフスケッチをもとにCADで図面を完成させたりします。

設計そのものは設計士が行うため、自分自身に建築基準法などの専門知識がなくても仕事ができます。

といっても、設計の知識が不要というわけではありません。
CADで図面を作るためには、図面の意味を理解し、専門用語を正確に理解していなければなりません。

CAD設計士と何が違う?

同じCADに関する仕事としてCAD設計士があります。
CADオペレーターが設計士やデザイナーの支持を受けてCADで図面を描くのに対し、CAD設計士はCADを使って自分で図面を起こします。

したがって、製図できるのはもちろんのこと、法知識や安全面の知識、環境対策の知識、製造コストに関する知識などモノづくり全般に関する知識を要求されます。

CADオペレーターに向いている人の特徴

ここからはCADオペレーターの仕事に向いている人の特徴を紹介します。

集中力をもって仕事に取り組める人

CADオペレーターは長時間パソコンと向き合う仕事です。
非常に根気がいる作業の連続ですので、集中力が持続する人に向いている仕事です。

設計士やデザイナーの設計図をコンピュータ上で正確に作り上げなければならないため、集中して取り組まなければなりません。
また、細かな作業が連続しますので、そうした作業が得意な人も向いています。

作成した図面にミスがあると、安全性が損なわれてしまう可能性があり、最悪の場合は工期の遅れにつながってしまいます。
そうした事態にしないためにも、長時間集中して正確に作業する力が求められます。

チームで仕事ができる人

パソコン作業ということだけを聞くと、他の人とコミュニケーションを取らずひたすら自分との戦いをしているようなイメージを持つかもしれません。

しかし、CADオペレーターも大きなチームの一員として動いていますので、周囲と対話しつつ仕事に取り組まなければなりません。

設計図に分からない部分があったとき、設計者に確認せずに「多分、これで大丈夫」と勝手に作業を進めてしまうと、ミスにつながるかもしれません。
不明点があった時に、相手に確認をとることも立派なコミュニケーションです。

数学や図面が得意な人

数学、特に空間認識能力がある人はCADオペレーターに向いています。
パソコン上で図形を描くとき、図面に描かれた平面図から立体図を思い浮かべる能力があると、仕事がしやすくなります。

また、図面の中にはさまざまな数字が書き込まれており、それらの情報を頭の中で整理することも必要です。

CADオペレーターに転職しやすい資格

CADオペレーターになるために、必ず必要な資格はありません。
ただ、以下の資格があると採用されやすくなります。

・CAD利用技術者試験
・建築CAD検定試験
・テクニカルイラストレーション技能試験

CAD利用技術者試験はCADに関する基本知識や能力を問うもので、入門編といってもよい資格です。

2D CADと3D CADの2種類がありますが、初心者であれば2D CADから取り組むとよいでしょう。

建築に特化した資格が建築CAD検定試験です。
建築用の図面を作成するためのスキルを身につけられます。

テクニカルラストレーション技能試験はCADトレース技能審査に代わって新設された国家資格です。

平面図から立体図に書き起こす能力が試されるテストで、合格者はテクニカルイラストレーション技能士を名乗ることができます。

まとめ

今回はCADオペレーターについて解説しました。
建設業界ではなくてはならないCADですが、それを操作するにはある程度の知識が必要です。

しかし、知識や資格だけではなく高い集中力や細かな作業を続けられる能力などが必要です。

この記事の「向いている人の特徴」にあてはまる人で、パソコンでの設計に興味があるのでしたら、職業訓練などを受けてもよいのではないでしょうか。

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