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職長はどんな仕事?職長教育の内容や職長のやりがいについて解説!

2023年04月11日

工事現場では多くの人が働いています。
彼らを束ね、チームとして機能させるのが職長の仕事です。

職長は安全管理や品質・工程の管理、原価管理、人間関係の管理など広範な仕事をしなければなりません。
そのために必要な知識を身につけるのが職長教育です。

本記事では職長の仕事内容や職長のやりがい、職長教育の内容や受講方法、有効期限などについて解説します。

職長はどんな仕事?職長教育の内容や職長のやりがいについて解説!

職長とは何か

職長とは、現場作業員の指揮監督をする立場の人であり、安全に配慮した指示を出し、作業員の教育や指導、労働災害の防止など幅広い業務を担当します。

建設、製造、電気、ガス、機械修理、自動車整備の現場などで、直接作業員に対して指揮監督する職長は、作業員の健康や安全を確保するためにも重要な立場にあります。

危険な要因が絶えず変化し続ける現場で、的確に状況を把握し、危険がないかを判断する必要があるため、職長は業務上重要な役職だといえます。

職長の仕事内容

職長はどのような仕事をしているのでしょうか。主な仕事は以下のとおりです。

・安全衛生管理
・品質管理
・工程管理
・原価管理
・環境管理
・人間関係管理

職長には作業員が安全に作業を進められるように管理を行う責任があります。
そして、より良い製品を作るため、出来上がったものの品質をチェックすることし、品質向上のために指示を出します。

さらに、製品を作る過程を理解し、人員配置の適正化などを行うことで現場の環境を整えます。
それと同時に、現場のムダなどを無くし、不必要なコストが発生しないよう、効率性を追及して作業をすすめます。

そのほかにも、作業する場所の産業廃棄物の適正な処理や有害危険物の処理といった環境管理、作業員の健康状態や精神状態に配慮した職場の人間関係の管理も職長の仕事に入ります。

職長になるにはどうすればいい?

職長はすべての職場で設置されるわけではありませんが、労働安全衛生法に定められた職種については、職長教育を受けた人物を職長として配置しなければなりません。
したがって、職長になるには、職長教育を受けなければならないのです。

職長のやりがい

職長のやりがいは、仕事の裁量権が広がることと、給与面での待遇がよくなることです。
職長は、一般の作業員に比べると把握すべき内容が多く、職長の判断で決めることが多くなります。

もちろん、現場監督などの上司との相談は必須ですが、作業員よりもやれることが増えるので、モチベーションアップにつながります。
加えて、職長手当が付くことが多いため、給与面でも待遇がよくなり、やる気につながります。

職長教育とは

職長になるには職長教育を受けなければなりません。
ここからは、目的や必要とする業種、内容、受講方法、有効期間などについて解説します。

職長教育の目的

目的は、事業する場所の安全衛生環境を整え、作業者に教育や指導を行うための知識を身につけることです。

工程の打ち合わせや、仕事の段取り説明、安全管理など幅広い業務を担当する職長は、責任重大な仕事です。
そのため、講習を通じた知識の再確認が必要なのです。

職長教育を必要とする業種

食品安全衛生法施行令では、以下の業種で職長教育が必要だとしています。

・建設業
・一部の製造業
・機械修理業
・電気業
・自動車整備業
・ガス業

これらの業種では教育を受けたものを所定の部署に配置しなければなりません。

職長教育の内容

講習は2日間、12時間にわたって実施されます。
講義のみで、実技はありません。
職長教育は試験ではありませんので、「受講して落とされる」といったことはありません。

講習では以下の内容を学びます。

・効率的な作業の手順
・作業員の能力や資格を考慮した人員配置の方法
・正しい作業方法を監督指示する方法
・現場における危険性や有害性の察知と対策方法
・労働災害の原因や予防法
・異常時や災害時の対処方法
・作業員の安全意識向上のための点検方法

これらを学ぶことで、職長はより責任を持って安全な現場を運営することができるようになります。

受講方法

受講する方法は以下の2つです。

・講習会(出張講習会を含む)を受講する
・Webで講習を受講する

実技がなく座学だけですので、どちらであっても職長教育を履修したことになります。
最近はWeb講座の受講環境も整っていますので、必ずしも現地の講習会で受講する必要はありません。
出張せずに受講できるWeb講座の方が受講しやすいのではないでしょうか。

有効期限

有効期限は5年前後で再教育を受けなければなりません。
また、5年経過していなかったとしても、機械設備などの大幅変更があった時には、職長研修を再受講することが求められます。

まとめ

今回は建設業などの現場に設置される職長のしごとや職長になるために必要な職長教育について解説しました。
職長になると、一作業員だったときに比べ、仕事量が一気に増大します。

その分、仕事は忙しくなりますが、自分の裁量権が広くなり、仕事にやりがいを感じやすくなるでしょう。
スキルアップを目指すのであれば、職場での経験を積み、職長教育を受けて活躍する道を選んでもよいのではないでしょうか。

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